世界遺産検定1級は基礎知識50点、日本の遺産40点、世界の遺産90点、その他20点で構成されています。
この記事では、「基礎知識」について勉強法や押さえるべきポイントを取り上げていきます。
なお、この記事に登場するページ数などは公式テキスト第2版のものです。
基礎知識の押さえるべき内容
「基礎知識」は基本的には、公式テキストの上巻の14~46ページから出題されます。加えて、上巻、下巻の最後の方に掲載されている内容もよく出ます。「世界の宗教建築」、「負の遺産」、「危機遺産」、「絶滅危惧種」あたりでしょうか。
基礎知識の範囲はページ数だと上記のように非常に少ないです。ただその分、太字や赤字になっていない部分も出題されるので、テキストを何度も読んでそれぞれの内容を覚えましょう。
過去問でできるだけ多くの問題を見た方がいいと思います。どのように出題されるか、選択肢はどのようなものか、というストックを多く作りましょう。
「基礎知識」はおそらく一番点数が取りやすいはずなので、少なくとも8割以上は取りたいです。
出題されやすい内容
出題されやすい内容についてテキストに出てくる順に書けることを書きます。
・日本人の方の名前が数人出てきます。それぞれどういう方か覚えましょう。
・最初に登録された12の遺産はどの国の遺産かを併せて覚えましょう。名称だけではなく、内容も。
ちなみに「ヴィエリチカとボフニャ」はかなり出題されやすいです。
・条約や作業指針、委員会の説明に出てくる数字(国の数や年号など)を正確に暗記しましょう。
・事務局、基金、諮問機関の役割をそれぞれ把握しましょう。
・ICCROM、ICOMOS、IUCNの本部の場所、役割、設立目的、年号を覚えましょう。
・ユネスコはテキストの内容をそのまま覚えればいいと思います。
・世界遺産の定義については、OUVの説明はそのまま覚えましょう。文化遺産、自然遺産、複合遺産の定義は細かい部分が問われることがあります。
・危機遺産に関してもテキストの内容を覚えましょう。リストから抹消された「アラビアオリックス」、「ドレスデン・エルベ」、「リヴァプール」は必ず覚えましょう。
・登録基準の10項目はテキストの内容を覚えましょう。併せて、日本の遺産がどの項目で登録されているかを覚えた方がいいです。全部を覚える必要はないと思いますが、例えば(ⅱ)で登録されているのが一番多いや(ⅶ)は屋久島だけといった特徴的な点は押さえておきたいです。
・真正性の「奈良文書」は出題されやすいです。正確に覚えましょう。
・完全性も出題されやすいです。テキストに書いてある内容を覚えましょう。
・文化的景観は3つのカテゴリーを覚えましょう。文化的景観で登録された遺産はどれかという出題もありますが、難しいと思います。とにかく登録基準(ⅴ)というのは覚えましょう。
・グローバルストラテジーはテキストに書いている4点を覚えましょう。誤っているのはどれかみたいな出題やグローバルストラテジーを基に登録されたのはどの遺産かみたいな出題が目立ちます。世界遺産が1つしかない国の遺産を覚えると対応しやすい気がします。
・MAB計画も出題されやすいです。「核心地域」や「緩衝地帯」のあたりはよく読んで把握しましょう。日本の「大台ヶ原・大峯山・大杉谷」はよく出る気がします。
・「5つのC」も書いている内容を覚えましょう。5つの英単語は覚えておいた方がいいです。
・憲章や条約は年号と概要を把握しましょう。中でもアテネ憲章とヴェネツィア憲章の違い、「ウィーン・メモランダム」はよく出題されます。
・リスト記載までの流れは、出てくる数字、推薦書の内容、おおまかな流れを把握しましょう。
テキストを繰り返し読むことが最善だと思います。