今後の相場を考えてみる

普段、相場について書かないのですが、日経平均が38000~40000のレンジを久しぶりに下に抜けたことや米国株の不安定さが増したことが気になるので、今後の展望を書いてみようと思います。
なお、具体的なデータやチャートなどを出さずに抽象的な表現を使用します。
また、ここでは日本と米国のみに注目します。

1月下旬のいわゆる「ディープシークショック」、トランプ大統領就任から不透明感のある関税問題などにより、米国のハイテク株を中心に不安定な動きが続いています。
日本は良くも悪くも米国の影響を受けやすく、長期金利の動きも相まって弱い動きが続いています。

 米国株と米国の金利の動向

米国株はマグニフィセント7を中心としたハイテク株が相場を牽引していましたが、今年に入ってハイテク株は軟調です。ただ、金融やディフェンシブなセクターに関しては堅調さが目立ちます。
米国経済については、一部で弱い動きも見られますが、全体としては底堅いようです。長期金利は1月の半ばに一旦のピークを付けたあと徐々に低下しています。

 日本株と日本の金利の動向

日本の長期金利は年初の1.1%からジワジワと1.4%台まで上昇しました。ただ、植田総裁の国債買い入れ発言の影響もあってか上昇は一旦止まりました。
日本株は2月の下旬になって米ハイテク株の影響を受けやすいハイテク銘柄の下落が目立っています。大型バリュー株については為替の影響が大きいこともあり、異なる動きをしている銘柄が目立ちます。つまり、日本の長期金利の上昇および日米金利差の縮小によるドル円の下落に相関していそうです。

 日本株は底堅いのか

2024年7月末の日銀の利上げからの植田総裁のタカ派な発言、8月上旬のアメリカのISMおよび雇用統計の悪化(時系列を間違えているかも)により市場のセンチメントが急激に悪化し、世界同時株安および急激な円高が起こり、8月5日のいわゆる「令和のブラックマンデー(植田ショック)」につながりました。一時的に日経平均は30000台を付けましたが、すぐに35000まで復帰しました。
これは急激な円高によってオーバーシュートが起きた結果と考えられます。おそらく市場が過剰に円高に反応してしまったのでしょう。

2024年9月にドル円は一時的に140円を割りましたが、この時は日経平均は約35000を底に、TOPIXは約2500を底に反発しました。このときは8月上旬とは異なり徐々に円高ドル安が進行したため、8月のような暴落は避けられました。

8月の暴落は極端なバッドニュースが集中したことによるものでしょう。こんなことは中々起こりません。

つまり、基準にするべきは9月の動きであると考えています。今後は日米の長期金利の動向が最重要となるでしょう。

日本の長期金利に関しては、私の感覚では1.5%を超えるとマズイと思います。日銀や政府としても今以上の金利の上昇は簡単には容認できないのではないでしょうか?
日銀は伝統的に金利を持っておきたいという考えだと思いますが、去年8月の暴落を見ているので、市場が弱気なときはハト派にならざるを得ないでしょう。

その他にも、下落時に買い手に回ることが多いGPIF(年金)の存在や東証の改革が火付け役となった自社株買い、増配も株価を下支えするでしょう。

 結論

・ハイテク株は不透明
・結局は金利の動き次第
・日本株は全体としては底堅い

もし軟調な相場が続く場合、米ハイテク株についても考察を書きたいと思います。

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