2021年2月の試験で漢検準1級に合格しました。
試験については公益財団法人 日本漢字能力検定協会を確認してください。
受験体験記
受験は2021年2月。勉強期間は約3週間でした。
『カバー率測定問題集漢検マスター(準1級)改訂第2版』、『漢検分野別精選演習準1級』および『本試験型 漢字検定準1級試験問題集 ’21年版』を利用しました。
前提として、私は2011年に漢検2級に合格しています。
まず、カバー率を暗記しました。一通り暗記ができたというところで本試験型を解いてみたところ140点くらいでした。
その後カバー率の暗記が甘い箇所をやり、精選演習を1周やって、本試験型を解くと160点に届かないくらいの点数は取れるようになりました。
あとは本試験型の資料に載っていた四字熟語を暗記して、本試験型を解き進めていくと初見で解いても160点を下回らないようになりました。
以上の勉強内容は、カバー率2周+α、本試験型1周、精選演習1周、覚えた四字熟語約350個でした。
結果は168/200でした。内訳は読み27/30、表外読み9/10、熟語・一字訓読み10/10、共通の漢字8/10、書き取り38/40、誤字訂正10/10、四字熟語書き20/20、四字熟語読み4/10、対類14/20、故事ことわざ12/20、文章題書き6/10、文章題読み10/10でした。
準1級の最難関とされる「共通の漢字」が簡単で、「故事ことわざ」は取りにくい印象でした。
また、この回は合格率が30.1%と異様に簡単な回だったようです。
合格に必要な点数
まず、私が思う合格するために分野別で最低限取りたい点数です。
1.読み 26/30
2.表外読み 9/10
3.熟語・一字訓読み 9/10
4.共通の漢字 4/10
5.書き取り 34/40
6.誤字訂正 8/10
7-1.四字熟語書き 18/20
7-2.四字熟語読み 6/10
8.対類 16/20
9.故事ことわざ 16/20
10-1.文章題書き 6/10
10-2.文章題読み 9/10
合計161/200
基本的に読みは9割、書きは8割という考えですが、「共通の漢字」は運要素が強く、「四字熟語読み」と「文章題書き」は出題が安定しにくい印象です。あとは回によって各分野の難易度が違うので、取りやすいところで8割以上を取ってリードを作るという考え方が無難です。
書き取りと四字熟語書きは絶対に8割以上、なるべく9割以上取りたい分野です。変な問題が出にくいので暗記をすればするだけ点数が伸びます。
漢検準1級の合格に必要な勉強量
漢検準1級の合格に最もおすすめな参考書はカバー率です。簡単な回であれば、カバー率1冊で合格できると思います。
まずはカバー率の暗記をしましょう。
順番はどの順でもいいと思いますが、四字熟語は最も重要な分野なので、なるべく早めにやりましょう。四字熟語の知識は他の分野にも必ず活きるので、十分な数を覚えれば飛躍的に点が伸びます。
ただし、カバー率の四字熟語だけだと足りない気がします。本試験型の資料など、他の書籍に載っている四字熟語を覚えるのを推奨します。
やる気がある人は『漢検 四字熟語辞典』ですが、準1級では必要ないと思います。
実際の試験形式の勉強としては、成美堂の本試験型をおすすめします。
私の感覚だとこの本は読みがやや難、共通の漢字がかなり易だと思いますが、全体のバランスは取れています。おそらくこの本試験型で初見で160点以上が安定するなら(難関回以外)合格確実です。
なお、私は21年度版を使いましたが、「第5回」が異様に簡単でした。他の年度のものはわかりません。
最後におまけですが、準1級は合格ライン付近の受験者はみんな同じような勉強内容を踏んできているはずなので、出題次第で合格率が大きく変動しやすい試験だと思います。